するとさっきの女の子と声を掛けてくれた男の子、そしてもう1人、たぶん中で楽器を演奏していたと見られる男の先輩がいた。

「あれ、さっきの。仮入部だったの？」

「あ、はい。」

「ごめんごめん。軽音っぽく無かったから不審者かなと。」

ははっと笑う彼女はよく見ると顔がすごく整っていてクールビューティーな感じが漂っていた。

「あ、そろそろ4時だね。始めようか。俺は2年の鮎川青哉(あゆかわせいや)。軽音楽部の部長です。と言っても1人しか居ないんだけど。

3人も来てくれたなんて嬉しいな。ひとまず廃部は防げそうだ。」

良かった、と笑顔になる鮎川先輩はどこか眩しかった。

「1年の東城蘭音(とうじょうらお)です。よろしくお願いします。」

はきはきと言ったのはクールビューティーショートカット女子だった。

「お、俺は、1年の瀬名空飛(せなそらと)です！よろしくお願いします。」

続いて声を掛けてくれた男子が言った。

「1年の花野奏です。よろしくお願いします。」

最後に私が言った。

「よし、じゃあ早速始めよう！」

そしてここから私の軽音生活が始まった。