青空の下で音楽を奏でる

「こんにちはー。」

放課後、3人全員が入部届けを出してから初めての部活だ。

「こんにちはー!」

私に続けて瀬名が言う。

瀬名は私の幼馴染。
小さい頃から私の真似ばかりしている。

「こんにちは!お久しぶりです。」

同級生にも関わらず敬語を使うのは花野さんだ。

「お!久しぶり。」

鮎川先輩も先に部室にいた。


「今日は、今後の活動の説明と相談。一番大事な日だからしっかりね!」

先輩が言った。

「まずはね、軽音楽部4人しかいないから、俺たちは部活仲間、でもあるけど、

バンドメンバー、でもあるんだ。

今日が俺たち4人のバンドの結成日だよ!」

バンド。

それらしくなってきたな、と思って、私は少し微笑んだ。

「バンド名は?」

無意識にそんなことを言っていた。

「あー、そうだね、どうしよう?」

私がタメで話しかけたことも気にしなかったようだ。


先輩は4人の名前をホワイトボードに書き出して、じっと見つめた。

「うーん、何か思いつかないかな。仕方ない、そんなにすぐ決まるものでもないしね、また思いついたら言って!遠慮せず!何でも!だよ?」

花野さんがふふっと笑って

「はい!」

と元気良く返事をした。


……珍しいな。

と私は思った。


まだ花野さんに会うのは2日目だけど、どこかしら大人しいイメージだった。



さっきから感じてるんだけど、……

さてはこの二人、何かあったな?

雰囲気が違う。

2人だけの世界ができあがっているようだ。


ふと横を向くが、
瀬名は何も感じ取っていないようだ。


相変わらず鈍感だ。


私は一人で笑っていた。