僕が愛しているのは義弟




 動揺している、ものすごく。
 この状況に。


 そんな中でも。
 はっきりしたことがある。

 葵とひよりちゃんのことでモヤモヤしているのは……。


「……どうやら、
 俺も(お前)のことが……好き……らしい」


 言ってしまった。


「なに隼翔兄、
『らしい』って」


「笑うなよ」


「だって、なんか面白い」


 笑い過ぎだ、葵。

 こうなったら。


「隼翔兄……」


 葵のこと。
 抱きしめてやった。