外は暗く電車の窓から外はほとんど見えない。

 見えるのは窓に反射して映る電車内の照明が照らす車内と乗客の人たち。

 オレと葵もその中にいる。

 オレは窓に映るかわいい寝顔の葵のことをぼーっと見続けていた。


 ……眠い……。

 電車内は走行の振動でやさしく揺れていた。

 そのやさしい揺れ具合がちょうど眠気を誘っていた。

 オレは何度も寝落ちしそうなのを必死に耐えていた。

 だけど…………………………。



 ……あ…………。

 オレもいつの間にか眠ってしまっていた。

 ……あっ……。

 気が付くとオレと葵は寄り添っていた。

 寝ている間にいつの間にかお互いもたれかかる感じになったんだ。


 もうすぐで降りる駅に着く。

 オレは眠っている葵に声をかけた。


 駅に着き、オレと葵は電車を降りた。







 駅から十数分歩いて家に着いた。



 家に入ってすぐオレは葵と一緒に葵の部屋に入った。

 そしてストーブを点け、冷えた身体をより温めるように葵と抱きしめ合った。


「今日のイルミネーションすごくきれいだったね。オレ、すごく感動したよ。隼翔はどうだった?」


「ああ、すごくきれいでオレも感動した」


「隼翔もそう思ってくれて嬉しい。ねぇ、隼翔、また行きたいな」