ある日の休日。



 オレと葵は、またいつもの思い出の場所に来ていた。


 オレと葵が二人きりになれて二人が居心地の良いと思う場所。

 ここはオレと葵にとって、ぴったりな場所だ。


 オレと葵は、いつものように静かに寄り添っていた。

 そしてオレは葵の手を握り、葵もオレの手を握り返した。

 葵はオレの方を見て、とびきりの笑顔を見せた。

 オレは葵のその笑顔も、めちゃくちゃ好きだ。

 この笑顔をオレだけに向けてほしい、この笑顔を独り占めしたい。

 オレは強くそう思いながら葵と静かに寄り添い続けた。


 こうしてオレと葵は穏やかなときを過ごしていた。

 すると……。


「……ねぇ、隼翔」


 葵が話し始めた。