オレはどんな転校生かなと少しわくわくした。


 そしてその転校生はオレの隣の席に座った。


 その転校生はオレの方を見て、


「よろしく。いろいろとわからないこととか教えてね」


 やっぱり爽やかだ。


「オレは成瀬隼翔、よろしく。わからないことがあったら遠慮なしに訊いて」


「ありがとう」


 その転校生は体中から爽やかオーラが放たれているかのようだ。

 本当にいるんだな、こんな爽やか男子。

 オレは、その転校生のあまりの爽やかさに思わず感心してしまった。





 そして休み時間。


 社交的な太一は、早速、転校生の佐野に気さくに話しかけた。


「オレは松井太一、よろしく。『太一』でいいよ」


 さすが太一。

 初めて話しかけるのに前から話している感じで話している。


「よろしく。オレのことは『遼祐』で」


 佐野はまた爽やかにそう言った。


 すると太一はオレの肩を組んで、


「こいつは『隼翔』だから」


 太一がそう言うと、


「改めてよろしく、隼翔」


 とても爽やかにそう言った。


「こちらこそよろしく、遼祐」


 オレも遼祐にそう言った。