「……オレ、ずっと迷ってた。隼翔兄に自分の気持ちを打ち明けようかどうか……。隼翔兄にオレの気持ちを打ち明けた後、隼翔兄がオレに対してどういうふうになってしまうのかを考えたらすごく不安になった。だから、なかなか言うことができなかった。でも勇気を出して隼翔兄に自分の本当の気持ちを打ち明けた。今は隼翔兄に自分の本当の気持ちを打ち明けてよかったと思ってる。ありがとう、隼翔兄」
「『ありがとう』だなんて、そんなことわざわざ言わなくていい。オレはお前のことが好きだ。ただ、それだけだ」
「……隼翔兄、オレ、すごく嬉しい」
「……葵……」
オレもすごく嬉しい気持ちでいっぱいになった。
「隼翔兄。オレ、すごく幸せ」
葵……。
「……隼翔兄は？」
「……ぁぁ」
「え？ 何？」
「……ああ‼ オレもだ‼」
「隼翔兄、声大きいよ」
「何だよ、お前が聞き直すから……」
「だって、はっきり聞こえなかったんだもん」
葵はそう言うと、もっと深くオレの腕の中に潜り込むように抱きついた。
そんな葵をオレはかわいいと思った。
「…………」
「隼翔兄？」
もう、離したくない。
