あぐらをかいて座っていた一ノ瀬くんは、私が近づいていくと、突然膝立ちになって私の身体を抱き寄せた。 _____抱き寄せた…? 「…っえ!い、一ノ瀬、くんっ…?」 え、なに?何が起きてるの? 私、いま、一ノ瀬くんに抱きしめられてる…?! 「……綾川さん、すげぇいい匂い」 そう、一ノ瀬くんは甘くて低い声で私の耳元に囁く。 「ひゃっ…!」 なんて、自分でも聞いたことのない変な声が出て、ちょっと驚いた。 ……って今は、そんなこと考えてる場合じゃない!