絵里加に捕らわれていたのは、多分、翔も同じだと思う。 翔は、絵里加と距離をとることで、苦しみから逃れる道を選んだ。 早くから医学部を目指し、勉強に没頭していた。 物理的に 絵里加から離れても、心を解放できるとは限らないのに。 美し過ぎる従兄妹は、残酷だった。 どんなに辛くても、絵里加の近くに居たくて。 報われないと知っていても 絵里加を見ていたい。 絵里加に呼ばれたら応えたい。 助けが必要な時は、飛んで行きたい。 樹は、自分を抑えて、絵里加を見守る道を選んでしまう。