土曜日の朝、待ち合せた公園の前で 恭子は待っていた。 家まで 迎えに行けないことが 樹は切ない。 「暑いから、八ヶ岳までドライブして ランチしようね。」 と言う樹に、 「はい。私、早起きもできますから。」 と恭子は答える。 家族に 何と言って出かけるのか 樹が気にすると、 「友達と遊びに行く って言ったから。電車で八ヶ岳に行く って言います。大丈夫です。」 恭子の 頼もしい返事に 苦笑する樹。