樹と恭子も 卒業した幼稚舎の、舎長先生に挨拶した二人。


舎長先生は、二人のことを ちゃんと覚えていた。


「樹君のリーダーシップは お見事でしたよ。小さな頃から 回りが見える子供でね。その分、ストレスも多いでしょうから 恭子ちゃん 温かい家庭を 築いてあげて下さい。」

と恭子に向かって言った後で、
 

「恭子ちゃんは、明るいから 誤解されやすいけれど とても繊細で 傷つきやすい女の子です。樹君 広い心で 恭子ちゃんを 見守ってあげて下さいね。」

と樹に言う。


そして健吾達を含め 良縁であることを とても喜んでくれた。
 


「嬉しいお言葉 本当にありがとうございます。近い将来 私達の子供が 先生のお世話になれるように しっかりと歩いて参ります。」

樹が 神妙に言うと 舎長先生は 笑顔で頷いてくれた。