年が明けると みんなが 忙しくバタバタしはじめる。

樹の会社も 健吾の会社も 決算を控えて忙しくなる。

健吾と絵里加は 結婚式の最終調整に入っていた。

健吾の両親や智くん達も 慌ただしく動いていた。
 


恭子も 定期試験の準備を始めていた。

相変らず 樹の家に泊まる恭子は 樹の帰りを待ちながら 試験勉強をする。

決算準備で残業が増える樹に 不満も言わずに 帰りを待つ恭子。


玄関を開けて 出迎える恭子を 樹は抱きしめてしまう。

家族もいるのに。
 

「恭子、ごめんね。デートもできなくて。」

恭子を抱きしめて樹が言うと、
 
「大丈夫。こうして一緒にいられるから。」

と答えてくれる。

意地らしく健気な恭子に 樹は さらに惹かれていく。
 

「もう少しだからね。我慢してね。」

恭子の肩を抱いて 部屋に向かう樹。
 
「私も試験だから。ちょうどいいの。樹さんを待ちながら 勉強できるし。」

と言ってくれる。