社交辞令ながらも、一応、聞いた方が…?

なんて、グダグダ考えている僕を尻目に、彼女は高校時代と全く変わらない明るい笑顔を振り撒き

僕に対して、質問責め

「噂にはいろいろ聞いていたけど、本当にお巡りさんになったんだね?」

「すごいね、カッコいいね!」

「体力的に、きついお仕事なんでしょ?」

矢継ぎ早に、まさに職務質問

まさに、生返事しか出来なかった、愚かな僕

「お巡りさん!すぐそこでケンカしとるで!はよう行ってあげて!」

いきなり初老の男性が飛び込んでくる

ああもう、こんな時に…

電話を取り上げ、本署に応援を要請する

「ごめん、僕、行かなきゃ…」

名残惜しいけど、仕事優先だ

「ううん、私こそ、ごめんね」

ちょっと残念そうに、彼女が答える