「あらら。その絆創膏どうしたのー?」


「うっ……こ、これは……」


「さては神崎くんの仕業でしょー?」



お昼休み。
未来ちゃんがニヤニヤしながらわたしの席にやってきた。


わたしがわざとらしく隠した首筋を指さして。



ついこの前、勉強を教えてもらったとき。
悝世が首筋に跡を残したせい。


お風呂に入ろうとして鏡に映る自分の首元を見たら紅く綺麗に残された跡がふたつ。



しかも制服から見えそうな絶妙なところに残してあるせいで。


結局、隠すために選んだ手段は無難に絆創膏を貼ること。



「そんなことされるってことは、もう付き合うことになった〜?」


「い、いや……前と変わらない状態で」


すると未来ちゃんは目を見開いて
机をいきなりバンッと叩いた。


思わずびっくりしてわたしも同じように目を大きく開いて固まる。