だいぶ余裕がなさそうだけど、優しく触れるだけのキスをしてくれた。
いつもならもっとたくさんしてくれるのに、すぐに離れていっちゃう。
これに物足りなく感じちゃうわたしおかしいのかな……?
「りせ……っ」
「ん?」
「キス、もっと……っ」
「……っ、どこでそんなかわいーの覚えてきたの」
今はね、たぶんわたしのほうが悝世のこと振り回してるよ。
いつもは逆だけど、今日はわたしのほうが余裕あるような気がするの。
でも、それは一瞬ですべてひっくり返されちゃう。
「……はぁ、もうどーなっても知らないからね。痛がっても泣いてもやめれる自信ないよ」
「い、痛くしないで……っ」
「……なるべく優しくするけど。依茉のかわいー声聞いたらどうなるかわかんないね」

