えぇ、うそ!
次の授業間に合わなかったじゃん…!!
どうしてくれるのって、悝世に言おうとしたとき。
「あれ。悝世と依茉ちゃんだ」
少し遠くからそんな声が聞こえて、声のするほうを振り返ったら予想もしてなかった人がこっちに向かって歩いてきてる。
「え……あっ、うそ」
まさかこんなところで会うなんて。
「2人とも久しぶりだね」
「る、瑠衣……くん」
いつもと変わらないにこにこ笑顔で手を振りながらこっちにやってきた。
うっ、どうしよう地味に気まずい……かも。
瑠衣くんとは保健室の日以来、顔を合わせていないし。
「2人してそんな使ってもない教室から出てきてどうしたの?」
「え、あっ……いや、これは……!」
うそ、出てきたところ見られてたの……!?

