スヤスヤと規則正しい寝息。


寝てるときだって、きれいな顔は崩れなくて。


この寝顔を見られるのは、わたしだけ。



だって、雑誌で悝世を見てる子たちは、悝世のこんな無防備な寝顔知らないから。


勝手に優越感に浸って、思わず口元がゆるんじゃう。



「……わたしの、だもん」


寝てるのをいいことに、バレないように軽く頬にキスしちゃった。


もちろん、ほんとに軽く触れるだけ。


しちゃったあとに、ブワッと恥ずかしさに襲われる。


うっ、朝からなんて大胆なことを……っ。



こんなの悝世にバレたら……。



「……そこは口にするとこでしょ」


「へ……っ」


い、嫌な予感…。

えっ、だってさっきまで寝てたよね?


ま、まさか起きてるなんてこと。



「……寝てるときはずいぶん積極的じゃん」