ムッとして、不意にまたキスをしてきた。


今度はさっきよりも短くて、軽くチュッて触れるだけ。



「ぅ……もうキスしないって言ったのに」


「言ってはないよ。口さびしーもん」



「さ、さびしくても我慢して」


「いつまで我慢したらいーの?」



「あ、明日の朝……まで」


「……鬼だね依茉ちゃん」


頬をツンツンされて、
今度はむにっと引っ張られて。



「はぁ……依茉のかわいー唇にもうキスできないんだね、はぁ、俺死ぬのかな」


「そ、そんなことで死なないから……っ!」



いちいち大げさに言うから困っちゃう。



「明日の朝……覚悟してなよ」


「っ、ぅ……」



結局この日は、おとなしく寝てくれたけど。


翌朝……学校が始まるまでの時間。



甘い時間が続いたのは言うまでもない。