合鍵を握りしめてすぐ隣の部屋へ。
時間帯なんて気にしない。
ただ、悝世に会いたい気持ちだけが先に走って。
まだ寝てる…?
それとも、もう撮影に行っちゃった…?
早く顔が見たいよ、ちゃんとお礼が言いたいよ。
「悝世……っ」
寝室の扉を開けた瞬間、悝世の名前を呼んでた。
そのままベッドのそばに近づいて。
「りせ、りせ……っ」
何度も名前を呼んで、まだ眠ってる悝世の上に勢いで飛び込んでしまった。
「……ん、」
こんな朝っぱらからいきなり部屋に入ってきて、なんなのとか思われそう。
「悝世……ってば、起きて……っ」
「……は?え、なんで依茉がここにいんの」
起きるように身体を揺すったら、眠っていた悝世が目を覚まして、目の前にいるわたしを見てびっくりしてる。

