「はぁぁぁ、こじれてるのこれで何度目ですか依茉さん?」


「うぅ、ごめんなさい……」


放課後。

未来ちゃんと教室に残って相談会。



「ここまでこじれるとはねー。依茉と神崎くん見てるこっちからしたらものすごーく焦ったいんですけどー?」


「わたしもここまでこじれるとは思ってなくて…」


「何も言わずにキスした神崎くんも悪いけど、素直に気持ち伝えられない依茉も悪いよ」


まさに未来ちゃんの言うとおり。
こんなふうにお叱りを受けるのは何度目だろ。



ずっと幼なじみとして悝世のそばにいたのに、もう今はそれすらもできなくなった。



強がって素直になれなかったわたしが悪くて。


自分から悝世と一緒にいたくないって言ったんだから。



「それにもうすぐ依茉の誕生日じゃん。毎年神崎くんとお祝いしてるんでしょ?」


「……うん」