「……久しぶりだね、依茉ちゃん」


瑠衣くん……だ。



「あっ、お久しぶり…です」


あぁ、不自然に敬語が出てしまった。



「あれ、なんか敬語になっちゃったね」


「うっ、ごめんなさい…」


瑠衣くんとは、悝世の撮影で一緒に帰った日以来、顔を合わせていない。


まさかこんなところで会うなんて。



瑠衣くんはいつもと変わらないような。
あれ、でもなんか顔色悪いような。


……気のせい、かな。



「依茉ちゃんってわかりやすいね」



ははっと軽く笑ってるけど、無理して笑ってる気がするけど。


しかもなんか身体フラフラしてるような。



「あの、瑠衣くん…?」


「……ん?」


ほら反応も鈍いし。



「もしかして体調悪い……?」


「……ん、ちょっとね。なんか身体だるいし起きてるのもつらいから保健室行こうかと思って」