「え……うわ、ついに一線超えちゃったわけ?」


「いや、えっと、そこまでは超えてないと言いますか……」



あの衝撃的な夜から2日後。


いま、急きょ未来ちゃんの家にお邪魔して、この前あったことをすべて話し終えたところ。



「いやいや、今までも幼なじみらしくないことやってたけどさ。ついにキスしちゃったって?」


「うぅ……」



「念のため確認するけどさ、依茉と神崎くんってほんとに付き合ってないわけ?」


「つ、付き合ってない…です」



「なのにキスしたと?」


「だってだって、最初は悝世が寝ぼけて唇があたったくらいかと思ってて」



「だけど最後に目開けてるところ見たんでしょ?だとしたら寝ぼけてるわけじゃなさそうじゃん」


「うっ……」



たしかに寝ぼけてたわけじゃない……はずなんだけど。