甘すぎて溶けそうな熱……。


「はぁ……っ、んっ」


わずかに唇がずれて、開けた口の隙間から酸素をゆっくり取り込んでいたら。




「……もっと」


「ふぇ……んんっ……」



微かにそんな声が聞こえて。



無理やりこじ開けるように
口の中にスッと舌が入り込んできて。



息苦しさと、今まで感じたことがない刺激。


甘すぎてクラクラする。

ふわっと浮いたような気分で。


息がどんどん荒くなって、でもその間も唇は重なったまま、触れ合ったまま。



「り……せ……っ」


塞がれたまま名前を呼んだら


チュッと音を立てて、まんべんなくキスをしたあと、最後に軽く唇を舐められて。



「……えま」



同じように呼び返されて。


閉じていた目を開けたら。




さっきまで閉じていたはずなのに




「……ほんとかわいーね」



薄暗い灯りの中で


たしかに悝世の瞳はわたしをとらえていた。