「だって、滅多に買い物しないだろ?」

それは、そうだけど・・・

「だからだ。滅多に悩まない愛実が悩んで
買うものくらい、俺に買わせろ」

「京にぃ・・・」

ありがとう・・・

「兄貴も同じだからな?」

「伊蕗にぃも?」

「あぁ。
きっと、俺も買ってやるってなるから、黙っておいてやるよ
その代わり、兄貴には卒業したら何か買ってもらえ」

「うん?」

「今は分からなくていい。
寮も愛実が住みたいならそのまま住んでもいいって言うことだが
お前の事だ。翔哉と一緒に住みたいと思ってるんだろう?」

うぅ
でも

「あたしは、まだ、翔哉とは一緒に住まないよ」

「は?」

「あの寮に特別に"1人"で住むことにしてるの」

「翔哉は?」

「知らないよ。あたしはまだ
翔哉の事、信じ切れてない。また、
裏切られるんじゃないかって、そう思っちゃうの」

「なるほどな」

え・・・?

「翔哉。愛実をこれ以上不安にさせんなよ」

「あぁ」