「見つかりたいならいいけどな?」
え?
「アイツのことだ。会社なんて、
どうとにでも出来る。
きっと、仕事を途中で投げ出してでも
学校には来るだろうな」
「・・・っ」
「だったら、しばらく学校に行かないで
実家で大人しくしてるか。兄貴の所に行くか
どっちかだって言うなら、お前の場合実家の方がいいだろ」
「そうだけど」
「ただいまー」
「まー」
「お帰り」
「まーちゃっ」
「愛実ちゃん?来てたの?」
「あ、お邪魔してます」
「ごめんね?ドタバタしてて」
「い、いいえ。急に来たのはあたしですから」
「そう?さっき、翔哉君見たけど」
!?
「ここに来るかもな」
「ど、どうしよう」
「任せとけ。柚。京香とも普通にしておけよ?」
それだけ言って、玄関にあった
あたしの荷物と靴は入り口付近の開かずの間へ急遽入れてくれた
「愛実は、俺の書斎にでも行ってろ」
「うん」
ピンポーン
ピンポーン
チャイムが鳴って、すぐに書斎に行ったあたし
「愛実、来てないか!?」
「来てねぇって。来てたら、お前に連絡が行くだろうが」
「あぁ。だけどな」
「だけどなんだよ?」



