「間宮さん、今日は孫の為に ありがとうございます。これから食事に行くのですが、ご一緒していただけませんか。」

ロビーで絵里加を待つ間に、お祖父様が健吾のお父様に声を掛ける。
 
「ご家族水入らずのところ、お邪魔じゃありませんか。」

健吾のお父様は、謙虚に言う。
 
「いいえ。こんな機会、中々ないので。是非、お願いします。」

お祖父様の後ろで、伯父様も大きく頷く。
 
「それじゃ、お言葉に甘えて、ご一緒させて頂こうか?」

健吾のお父様は、お母様の方を見る。

お母様も、笑顔で頷いていた。


ホテルのロビーで待ち合せた、絵里加の家族と健吾の家族。

お祖父様、お祖母様、伯父様、伯母様。絵里加と両親と弟。それに健吾の家族。

総勢12人は 予約した個室で テーブルを囲む。


健吾と絵里加は、笑顔で見つめ合う。