健吾は、江の島入口のレストランを 予約してあった。

店に入ると、感じ良く席に案内されて二人向かい合う。
 

「こういう感じ、ちょっと照れるね。」

レストランからは、海がよく見える。

景色を見ながら、健吾が言う。
 

「デートっぽいね。」

絵里加は、言った後で頬を紅くする。

そんな絵里加を、優しく見つめる健吾。

絵里加の胸は高鳴ってしまう。
 


海鮮のイタリアンは、とても美味しくて。

二人は気持ち良い食欲で平らげる。
 

「絵里加、好き嫌いは?」健吾が聞く。
 
「ほとんど無いかな。ケンケンは?」絵里加も聞き返す。
 
「俺も無いな。あっ、ホヤは苦手だけど。」健吾の答えに、
 
「ホヤ?そんなに食べる機会ないよね?」と絵里加は笑う。