ゴールデンウィーク最初の日。

絵里加の生まれて初めてのデート。


渋谷駅で待ち合せ、江の島へ向かう。
 

「車だと渋滞するから。でも、電車も混んでいるね。」

初夏を思わせる日差し。

苦笑する健吾に、
 

「連休はどこでも混むから。大丈夫だよ。」

と絵里加は微笑む。



ハーフパンツにサンダルという海スタイルの絵里加を、眩しそうに見つめる健吾。

そっと絵里加の手を繋ぐ。
 


電車に乗ると、絵里加をドアの隅に立たせて 人混みから庇う。

ボーダーTシャツの健吾も、海のスタイルだった。