待ち合せた改札口に 啓太と陽子はもう来ていた。

健吾と腕を組んで歩いていた絵里加は 健吾から離れて、
 

「おはよう。」と二人に言う。
 
「いいわよ、離れなくても。」

と陽子に笑われる。

照れた笑顔の二人に、


「じゃあ、俺達も遠慮なく。」

と啓太が陽子の肩を抱く。

ニコッと笑って陽子を見ると 頬を染めて 俯いた。
 

「陽子達、熱々。」

今まで絵里加を冷かしていた陽子が 今度は冷かされる。
 

「止めてよ、慣れてないんだから。」

陽子は 絵里加を甘く睨む。


恋はお化粧よりも 女の子を綺麗にする。

幸せそうな笑顔の陽子は とても綺麗だった。


日本的な美人の陽子。

今日は白いワンピースで 清楚な魅力を引き立てている。
 

「俺も。遠慮なく。」

啓太を真似て 絵里加の肩を抱いた健吾。

絵里加は、健吾を見上げて微笑む。