朝の光の中 健吾の腕に抱かれて 目を覚ました絵里加。

昨夜の甘い余韻が肌に残り 恥ずかしさに頬を染めてしまう。

初めての怖さは 健吾がゆっくり取り除いてくれた。

丁寧に、優しく。

絵里加が開くまで時間をかけて 待ってくれたから。


そして、一つになる前と後では、愛しさが違うことを知る。

健吾が、自分の一部のように、愛しい。
 

「絵里加、起きていたの。」

そっと健吾の胸に触れる絵里加に、健吾も目を覚ます。

「ううん。今、起きたの。」

絵里加は優しい笑顔で言う。

「よく眠れた?」

健吾が聞くと、絵里加は軽く頷く。

素直な笑顔が可愛くて。

健吾は、唇を合わせてしまう。