陽子のお父様は、キャリア官僚。

3才上のお兄さんとの4人家族。


亜弥の家は世田谷区成城で、お父様は何軒も支店を持つ大手スーパーのオーナーだった。


ひとみの家は、港区白金。

お父様は、法律事務所を経営している敏腕弁護士。


みんな裕福な家庭で。

しかも、家族の考え方がとても似ていた。
 


4人は、ずっと一緒に成長してきた。

お互いの長所も短所も認め合い、その上で14年仲良くしている。


家族以上に長い時間を過ごす4人だから、連帯感は強く排他的ですらあった。
 



中学、高校、大学と、外部から入学してきた友達が 絵里加達に近付いても 4人は警戒してしまう。

新たに交友を広げる必要性を感じないから。


それは、女友達だけに限らない。

ボーイフレンドさえも、作る気にはなれなかった。