上空を優雅に舞うカモメの下、様々な物資を詰めた木箱が並んでいる。
行き交う船乗りや乗客たちの表情は明るく、この平和が続くように尽力していかなければと気を引き締めたところで、メアリはある者の存在に気づいた。
港の入り口に経つ大きな食堂の横、生い茂る背の低い木々の間から、港の様子を伺う可愛らしい動物らしき者がいるのだ。
大きな耳を垂らした二足歩行のうさぎ、というのが表現としては近いだろう。
紅い瞳は戸惑いに揺れており、迷子なのではと心配になったメアリは、荷車などに轢かれては危ないと、急ぎ保護することに決めた。
見失わないうちにと気持ちのままに行動してから、ユリウスらにひと言伝え忘れたことに気づく。
(すぐそこだし、ユリウスたちからも見えるし大丈夫よね)
ユリウスは地図を見ながらセオに何やら指示を出していて、メアリが動いたことに気付いてはいない。
さっと保護して戻ろうと決めつつ動物に近づいたのだが、警戒されて茂みの中に隠れてしまった。
「あっ、待って」
慌てて後を追い、メアリは食堂の裏手へと回った。
行き交う船乗りや乗客たちの表情は明るく、この平和が続くように尽力していかなければと気を引き締めたところで、メアリはある者の存在に気づいた。
港の入り口に経つ大きな食堂の横、生い茂る背の低い木々の間から、港の様子を伺う可愛らしい動物らしき者がいるのだ。
大きな耳を垂らした二足歩行のうさぎ、というのが表現としては近いだろう。
紅い瞳は戸惑いに揺れており、迷子なのではと心配になったメアリは、荷車などに轢かれては危ないと、急ぎ保護することに決めた。
見失わないうちにと気持ちのままに行動してから、ユリウスらにひと言伝え忘れたことに気づく。
(すぐそこだし、ユリウスたちからも見えるし大丈夫よね)
ユリウスは地図を見ながらセオに何やら指示を出していて、メアリが動いたことに気付いてはいない。
さっと保護して戻ろうと決めつつ動物に近づいたのだが、警戒されて茂みの中に隠れてしまった。
「あっ、待って」
慌てて後を追い、メアリは食堂の裏手へと回った。



