病院に着いてからも、
私は手術室の前の椅子に腰掛けながら、
震えていた…。
“手術中”
この文字を照らすランプを見る度に、不安に襲われる…。
ー1時間後ー
敬一がベッドの上で寝ていて、点滴が指してある姿で出て来た。
そして、
数人の看護士たちが、
敬一を病室らしきとこに連れて行った。
医師は、
手術室から出てくると、
敬一の状態について話し出した…。
「命はなんとか、取り留めました。しかし、」
命が助かった…。
その言葉を聞いて、
私はホッとした。
でも、
「しかし、意識が戻ってません。」
その言葉を聞いて、一気に落ち込んだ。
さらに、
「意識が戻ってくるかは…分かりません。 確かに、
意識を取り戻した患者さんもいらっしゃいましたが、
意識が戻ってくるかは、
患者さん次第です…。
彼は今、
生死をさまよっているのかもしれません…。」
生死をさまよってる…?
なんで?
命はまだ残ってるのに…。


