約束〜永遠《とわ》の記憶〜

ーななー


どのくらい寝たんだろう…
私は、眠い目を擦りながら起き上がった


りゅう「起きた?」

「うん」

りゅう「眠そう」

「んーーー」

りゅう「もうちょっと寝たら?」

「うんん。起きる。あれ?あやか達は?」

りゅう「外だと思う」

「そっか。ねえ?りゅうくん」

りゅう「ん?」

「お散歩行かない?」

りゅう「今から?」

「うん!ダメかな…?」

りゅう「いや。べつにいいけど」


私たちは、上着を羽織り外へ出た


りゅう「寒くない?」

「寒い…」

りゅう「…笑 家戻る?」

「うん…りゅうくんになんかあっても困るし…」

りゅう「俺は大丈だよ」


りゅうくんは、優しく微笑んだ


「ねえ、りゅうくん…」

りゅう「ん?」

「なんで、りゅうくんだったんだろう…」

りゅう「え…?」

「りゅうくんじゃなくてもよかったんじゃないかな…」

りゅう「なな?」

「ごめん…でも、、、」


本当は、こんな事言っちゃいけないんだと思う…
でも…


りゅう「ありがとね。でも、俺でよかったんだよ」

「…え?」

りゅう「もし俺じゃなく、他の人だったらその人が苦しまないといけないでしょ?
それだったら、苦しむのは俺だけでいい。」

「りゅうくん…」

りゅう「なーんて、綺麗事にしか聞こえないな。
本当は俺も思った事あるんだ。
なんで、俺なんだよって…
でも、もしこの病気がななだったり、、、
俺の大切な人たちだったらって考えたら、やっぱり俺でよかったって思ったんだ。」

「…」


私は俯いた。


りゅう「なな?顔上げて?」


顔をあげると、りゅうくんは微笑んでいた。
そして、


りゅう「なな、ありがとう。大好きだよ」


そう囁き、優しくキスをした


りゅうくんと私の最初で最期のキス