絵里加が通っているバレエスクールの、今年の公演で 絵里加は とても大きな役を頂き 立派にやり遂げた。

華やかな舞台を優雅に舞う絵里加。

その成長に涙汲みながら、私は舞台の袖から見守った。
 

小学校入学前から続けているレッスン。

運動好きの絵里加には、合っていたようで。

週に3回のレッスンを、楽しみながら頑張っていた。
 


「ママ。絵里加、バレエ団の公演に 出させてもらえるって。先生の話しを聞いて。」

練習の終わる時間に、迎えに行くと絵里加に言われる。

中に入って、先生を訪ねると、
 

「絵里ちゃん この間の公演 お見事でしたから。バレエ団の公演から 声がかかりました。」

と嬉しい言葉を頂く。
 

絵里加が通っているスクールは バレエ団が運営している。

スクールの公演は 生徒の発表会だけれど バレエ団の公演は チケットを買って観てもらうプロの公演。

それに出演できることは、とても名誉な事だった。

 
「本当ですか?絵里加で、大丈夫でしょうか?」

嬉しい反面 不安もあり。
 
「もちろんです。絵里ちゃん、練習もきちんと頑張っていますし 舞台度胸もありますから。いい経験になりますよ。」

先生は、自信を持って言ってくれる。
 

「とっても光栄です。ありがとうございます。」

私は 感謝を込めてお礼を言う。

絵里加は、隣で得意気な笑顔で 聞いている。


これから公演までは バレエ団に通い 一緒に練習をするという事で。


その日程を確認し 私達は スクールを出た。