夜、帰ってきた智くんに、絵里加の事を話すと、
 
「麻有ちゃんの方か、一年生みたいだね。」と笑う。
 
「だって、本当に心配だったのよ。途中で泣いていたらどうしよう、とか考えて。」

私は拗ねて言う。

智くんは、心地よさそうに笑いながら、
 

「子供って、日々 成長しているからね。でも 学校が楽しそうで 良かった。」と言った。

私は、智くんに抱かれて話す。
 

「とっても明るく帰ってきたから。学校はすごく楽しいみたいよ。本当に良かったわ。」
 

「当分は、疲れるだろうね。絵里加 頑張り屋さんだから。」

智くんは、私の顔を両手で包み、
 

「麻有ちゃんに似てね。」と言った。
 

私達が心配する程もなく 絵里加は学校に慣れていく。

まだ下校時間が早いので 壮馬の幼児教室の間は 今まで通り お母様の家でお留守番をさせてもらう。
 


壮馬も年中になって、成長したようで、
 
「最近 壮馬君 とてもお兄さんになりましたよ。年少さんの手助けを 積極的にしてくれますし クラスでも 上手にリーダーシップをとっています。」

お迎えの際、幼稚園の先生に 褒められる。
 
「ありがとうございます。家では 甘えん坊なんですけど。」

私は、笑顔で答える。



子供達の成長に、戸惑いながら。