続・隣人はクールな同期でした。

『今後は気を付けるように』と注意を受け
先に自部署に戻っていくジン。
残ったアタシと
なぜかまだ一緒についてくる風見くん。


「副編集長って案外冷たい人ですね。
 付き合っているのに
 何もあんな言い方しなくてもいいと思いません?」


なぜキミが怒る?


「アタシ達はお互い公私混同はしないの。
 言われて当然。
 アタシもまだ仕事が残ってるし
 キミは本当に気にしなくていいから
 早く仕事に戻って。」


別に怒ってるワケじゃない。
だけどどうしても自分にイライラしてしまって
風見くんに少し強く当たってしまった。


「セツナさん…大丈夫ですか?
 困っている事とか悩んでいる事があれば
 俺が聞きますよ」


心配そうな顔をしながら
そう言ってくれたけれど。
話せるはずがないでしょ。
大学の先輩の事もだけど
キミも原因の1つなんだからね。
関わってもらわない方が何より助かる。


「…ありがとう。
 気持ちだけで大丈夫。
 じゃぁね」


淡泊にあしらって
アタシも自分のデスクに戻り
私情を忘れるようにし
定時で仕事を切り上げた。