続・隣人はクールな同期でした。

このコ、頭がイカれているんじゃない?
それともただ狂っているだけ?

犯罪発言のレベルだよ。


「アタシ…もう戻る時間だから」


“コレ以上このコと一緒にいると
本気で命すら危うい“


そんな物騒な考えすら頭を過ってしまい
飲み終わったコーヒーの紙コップをゴミ箱に捨て
逃げる形で彼とは目も合わせず休憩室から飛び出してしまった。


「ヤバイヤバイヤバイ。
 アレは本ッ当ヤバイ」


まるで念仏を唱えるように
速足で歩きながらもうそればかりリピート。

彼は“羊の皮を被った狼”と例えるのがふさわしいかもしれない。


けれどコレは
まだ始まったばかりだった。


そして数日が過ぎ―――



「ふぅ…」


昼休み。
持ってきたお弁当と水筒を手に
社員食堂の空いてる窓際の席に座ると
病院から処方された薬を数種類同時に内服し
思わず小さく溜め息。


ようやく仕事復帰が出来たと思ったら
風見ハルという謎過ぎるヤバイ男のコに目を付けられ
『お前達が別れるのを楽しみにしている。邪魔してやるぜ』と
悪の帝王並みの宣言をされ…
アタシはだいぶ参っている。