「あれ、玉井さんも方面こっち?」



二次会が終わり、お開きになったところで、方面の違う多美と一磨とは別れ、1人電車を待ってると、葛城くんに声を掛けられた。


葛城くんの手にはブロッコリーが大事そうに握られていて、思わず吹いて笑ってしまった。



「なに?おかしい?」


「えっ?ううん、べっつにー?」



さっきの仕返しと言わんばかりに私はニヤニヤしながら口元を手で押さえた。