「玉井さん妹さんいたんだ?」


「うん、一応社会人。旅行ばっか行ってるけどね」



雪乃は旅行代理店に勤めていて、暇さえあれば日本だけでなく、海外にも一人で旅行に行ってしまう。


私は一人で旅行はしたことないけれど、一人でなんでも出来てしまう点は私と似ているかもしれない。



「そうなんだ。でも、いいじゃん」



葛城くんはごちそうさま、と言い、飲んでいた紅茶のカップを台所に下げた。