「湖宵ちゃん可愛いわねえ」

「だよね!流石私の友達!」

「これは新しい系統の服も推し出せるわね」



撮影の様子を観察するのは、志緒と百合ちゃんだけではなく。百合ちゃんママもスタイリストとして参加していた。

楽しそうに私を見ながら何やら話しているけれど、怪しげな顔をしているから、もしかしてこの撮影が無駄な時間だと思われているのかもしれない。


だったら早く終わらせようよ、と思うけれど、まだまだ服が出て来るので恐ろしい。


途中からは百合ちゃんも加わって2人で並んで撮ったり、志緒がモデルになって撮ったりと長い時間拘束されて、朝早くに始まった撮影は終わる頃にはお昼を過ぎていた。


朝早くにいつもよりも強引に起こされたことで、全然眠れていない私は撮影中もウトウトしたし、終始不機嫌が治まらない。

差し入れで美味しそうなお菓子を貰ったけれど、それよりも私は睡眠時間を返してほしかった。