後ほどしっかり説明を受けた私は、聞けば聞くほど志緒のお家——久住家に恐れおののいている。


志緒のお家がお金持ちであることは言わずもがな。初めて会った朝にリムジンを引き連れてきたことは一生忘れられそうにもない。それだけでなく、車庫には車がずらりと並んでいて、全て志緒専用の車だとか。


私が編入した(編入させられた?)名門私立高校は、幼稚舎から大学までエスカレーターで上がることも出来る。
そして、志緒は幼稚舎から通っているエリートさん。


ちなみにあの学校に通う人々は基本的に車で送り迎えをしてもらうらしく、リムジンが止まっていることはよくある光景らしい。(実際に通ううちに何度も目撃した。)


さらに、志緒のお屋敷に突然連れて来られ、住むことになったが、今一緒に暮らしているお屋敷は私と一緒に住むために建てたらしい。本邸は志緒の両親が住んでいて、写真を見せてもらったが、お城みたいに角違いに大きかった。