詩乃side


さっきの出来事からどのくらいたっだろう

太陽が入らないからちょっと肌寒い…




ガチャ




え?

鍵が開いた音がした


扉の方に目をむけると


「り、凛堂くん…」


「詩乃!」


凛堂くんが駆けつけて
ぎゅっと抱きしめられた


「無事でよかった…」

「なんで…」

なんで凛堂くんがここにいるってわかったんだろう…


「廊下にいた女子から話を聞いた
もうこんなことするなって忠告したから」


凛堂くんの抱きしめる力が増した


「怖かったよな…」


一気に気が抜けて涙が出てきた


「うぅ…」

「もう我慢するな」


凛堂くんは優しく撫でてくれた

泣き止むまで傍にいてくれた


「もう、大丈夫?」


「うん」


わたしと凛堂くんは一緒に教室に戻った