痛みと気だるさとが交互に現れアタシは眠りの淵でまどろむ。

 起きなきゃ、恭介を守らなきゃという気持ちが真っ暗な意識の中を反響し自分を奮い立たせた。


 アタシは頑張って眠りの淵から抜け出すと気合を入れて目を開ける。
 起き抜けのぼやけた視界には見知らぬ高い天井があった。


「恭介っ!!」

「ミチ…ぐはっ!」


 勢いよく起き上がると目の前に現れた何に顔がぶつかる。
 ぶつかった衝撃で目の前がチカチカした。
 その後に痛みがやってくる。
 
 幸か不幸かぶつかった痛さではっきりと目が覚める。

 目の前にはアタシと同じように顔を押さえて痛がる恭介がいた。


「ミチル!…良かった、目が覚めて…。」

「恭、介…?」