リョウが、一理をチラッと見た。



「君っ…この仕事初めて?って新入社員?大変だね?頑張って?」


真面に見れずに俯きながら…


「有難うございます。頑張ります!」


結城の姿を確認し、足早にその場を走り去る一理の後ろ姿をリョウは、暫く見ていた。


(リョウは、心の中で呟いていた。今時珍しく素直な子だなぁ…しかもこんな大変な仕事しようなんて…)


一理は、結城にも、注意をされていた。



リョウは、ピアノが搬入されている間も、少々あの新米の女の子が、気になっていた。