2人は畳み込むように一理に質問してきた。


そのいずれの質問にも一理は、真面目に答えた。


「何となく…この部屋みてたら、一理のこと、何か判ってきたような気がするわね?ねぇ?渡辺さん?にしても…何でこんな私が、一理の友達になれたんだか…不思議だわ!」


「そんなこと、簡単じゃん!美優ちゃんは、一理に無いもの持ってるからじゃないのか?今日ここに来て…一理の環境見て…俺にも想像出来ないけど、何となくだけど、判る気がする。美優ちゃんって、底抜けに普通だもんな!」



「美優は、たった一人大学で出来た友達だから、これから先も大切にしていきたいの!でも今まで家に連れて来なくてホントごめんなさいね!でも今まで通りでいてほしいの!私は、何も変わってないのだから、前も今も、これから先もずっと…」



「いちりっ!お前らしくないぞ!俺たち…なぁ!分かってるぅってぇの!それより、これからどうすんの?」