渡辺が病室に戻ってくると…


一理は、目をしっかりと開けていた。


「いちりっっ!気が付いたんだな?どっか痛いとこないか?」


首が固定されている為に顔を天井を見たまま…


「渡辺さんっ!色々とご迷惑お掛けしてすみませんでした!」


「何言ってんだ!痛い思いしたの、お前だろっ!何っ、俺に、気ぃ使ってんだよ!」



「いえっ!それより!ああっ、コンサートは、どうなりましたか?リョウさんのコンサート大丈夫でしたか?無事…」


「いちりっ、お前さ…お前…こんな酷い目に遭ってさ、何で…リョウさんのコンサートのことなんか、心配すんだよ!バカだなぁ!お前の大事な身体…こんなになっちまったのに…バカだよ!ホント…」