そこへリョウが、青ざめた顔色をして駆け寄ってきた。
一理をそっと自分の膝に乗せるように抱き上げた。
「早く!!救急車を……可哀相に~こんなに頑張ってるのに…」
(結城)
「リョウさんっ、すみません!迷惑掛けてしまって。作業は、直ぐに終わらせますんで、渡辺何やってんだ!ここはいいから!仕事を進めろ!リョウさんも!後は俺たちで始末しますから、リハ続けてください!」
「いえっ!僕が付き添いますから…僕の……」
「何言ってんですかぁ!…リョウさんは!コンサートのことだけを考えてくださいよ!一理だって、一理はそう願ってますよ!絶対に…ここは大丈夫ですから…俺が病院まで付き添いますから…」

