縁の下の恋



(一理…
何でリョウさんは、私なんかにこんな質問をするの?)心の中で呟いていた。



「何で、そんな質問するのか?って顔してるね!しかも、何で私に?って…ははっ!判りやすい人だなぁ、ホント…」



「リョウさんっ!でしょ?こいつは、今まで入って来た新米の中で一番判りやすい奴なんですよ!単純なんですよ!」



「僕は、ピアノが子供の頃から、生活の一部だったし、いつの間にか弾いてた。今じゃぁ、沢山の人達の前で弾いてることもごく自然なことになってるし、一人の時も何時もピアノだったり、ギターだったり、普通なんだよね。居ても全然イヤじゃない空気みたいで……あれっ!ゴメン自分のことばかり言ってるね!…君も、そうなの?」


「ええっ、私は、子供の頃から機械やおもちゃや形あるものを、壊すの大好きで、うふっ、大きくなってからは、電気に興味をもってから…今に至っています。」


(結城)
「だけど…お前はリョウさんが言ってる通りピアノをあんなに上手く弾けるじゃないか?お前って、もしかして(一理を覗き込んで)お金持ちのお嬢様だったりして…んな訳ないか!」