「何か他にもあるみたいだね。話してばかりで疲れただろうし、少し時間をおこうか?」

「え。でも」

長居するのは迷惑だろうし。
ちゃんと、話さなきゃ。

「無理するのは良くないよ。俺ツッキーにご飯あげてくるから、ちょっと待っててもらえる?あんまりいじめると後がコワイからさ~」

気を遣わせてしまったみたいだ。

変わりたい。
そう思ってここまで来たのに。何もできてない。まだ弱いままだ。ずっと弱虫のまま。こんなんじゃ、何のために来たのかわかんないよ、私。

「あ、あの…!やっぱり今話してもいいですか?」

猫ちゃんには申し訳ないけど、でも、自分から言わなきゃ。

「そう。分かった。じゃ、ツッキーの昼飯はお預けだね」

え?それは可哀想なんじゃ…?

「冗談だよ!ごめんごめん、ちょっとでも美織さんの肩の荷が下りればな~と思ってさ。それじゃ、気を取り直して。と」

「嫌がらせが日に日にエスカレートしていって、誰も助けてくれなくて。それどころか便乗する奴まで出てきて」

それでも、ずっと耐えてきた。
いつか終わるって、そう信じて。抗うことはせずにひたすら耐えて。

でも。



現実は残酷だった。